声優に関するオーディションの種類や内容
芸能界はオーディションの連続です。
芸能界にはオーディションが付き物です。それはもちろん、声優業界でも同じ。
アニメ出演のキャスティングを選定するオーディションは当然の事、実はそれにプラスして他のさまざまなシーンでもオーディションが開催されます。
デビューするまでの間に、そしてデビューした後も、どのようなオーディションが実施されるのか。
ここでは、代表的な以下の3つのオーディションを挙げてみました。
- オーディションその1【声優養成所入所オーディション】
- オーディションその2【声優事務所への所属オーディション】
- オーディションその3【出演オーディション・キャスティングオーディション】
では、それぞれのオーディションの特徴を見ていきましょう。
\特待生・所属オーディション開催中/
声優オーディションその1
声優育成機関への入所オーディション
声優養成所や声優スクールに入学する際のオーディションです。
そのスクールが、声優事務所や芸能事務所(プロダクション)附属のスクールであるかどうかも大きなポイント。
「声優事務所附属のスクール」とは、声優事務所によって運営されている学校(養成所)の事を指すわけですが、それぞれメリット・デメリットが存在します。
芸能事務所附属の声優スクールの場合
スクールによっては、力が認められる生徒に対して、在学中から出演オーディションへの参加などのフォローを行う学校も。- メリット
力が認められる生徒は在学中から出演オーディションに参加させるので、短期間でデビューできる可能性があります。 - デメリット
所属先は、そのスクールの運営事務所のみとなります。
専門学校など、芸能事務所附属の声優スクールではない場合
スクール卒業後に改めて、いずれかの声優事務所の所属オーディションを受け、合格&所属することが必要です。(※理由は後述)- メリット
スクール卒業と前後して、複数の声優事務所の入所オーディションを受ける事が可能。 - デメリット
スクール経由による在学中からのデビューチャンスが少ない(もしくは無い)。
卒業後の各事務所所属オーディションに合格できなかった場合、スキルアップのためには、新たなスクールへの入学を視野に入れておく必要がある。
- 特に優れた方は、アドバンストコースでの入所(飛び級入所)が可能。
- 特に優れた方は、事務所所属の場合あり。
- 当学院に「卒業」という制度はございません。1年、2年で卒業→新たに入学しなおす、といった事もありません。
また、年度ごとの更新料などもいただいておりませんので、初期費用を払い終えた後は月謝のみで通えます。
声優オーディションその2
声優事務所への所属オーディション
声優事務所(プロダクション)への所属を目的としたオーディションです。
先述のように、声優になるにはまず声優事務所に所属する事が一般的。ほぼ「必須」と言っても過言ではありません。
それは何故なのでしょうか。
キャラクターの出演オーディション参加募集告知は、声優事務所に対して行われる
アニメやゲーム、舞台等のキャラクターは、出演オーディション・キャスティングオーディションで選定されます。
このオーディションはアニメの製作委員会、ゲームなら製作会社、舞台の運営会社などにより実施されるわけですが…。
★ここでポイント
そのオーディションの開催情報・参加者募集の告知は、各声優事務所に対して行われるのです。
中には一般公募される出演オーディションもありますが、多くはそうではなく声優事務所へのみオファーされます。
それが何を意味しているかというと「声優事務所に所属していなければ、オーディションに参加する事が困難」だという事です。
それが先ほど述べました「声優事務所の所属オーディションを受ける事が必要」な理由です。
すなわち、プロの声優としてのスタート地点とは「声優事務所・芸能事務所への所属(合格)」なのです。
【声優養成所インターナショナル・メディア学院の場合】
●レッスンの中で力が認められた学生は、アドバンストコース、さらにはプロコースへと進級が行われます。
●当事務所では、出演オーディションへの参加者の選定に際してプロコースを中心にした学院生も対象とするという仕組みを取っております。
●ですので、在学中から出演オーディションに参加する事が可能なのです。
声優オーディションその3
作品出演オーディション・キャスティングオーディション
アニメ、ゲーム、舞台などの出演者を決定するオーディションです。
このオーディションは、それぞれの製作委員会、運営会社などによって実施されます。
クライアント(アニメなら製作委員会、ゲームなら制作会社など)による選考の結果選ばれた声優が出演を勝ち取る形になります。
応募者である声優、俳優にとってはこれこそが最終目的となるオーディションであると共に、お仕事のスタート地点でもあるわけです。
声優さんや声優を目指す方は、このオーディションに合格して配役を勝ち取るために日々トレーニングやレッスンをしているのです。
新作アニメや新キャラクターのキャストを求める運営会社さんが、そのオーディションの情報を告知する相手が、それぞれの声優事務所である事は先ほどご説明した通りですが、もう少しだけ詳しくご紹介いたします。
【出演オーディションの流れ】
その1
オーディションの告知が声優事務所へ
キャストを求める制作会社様など(オーディションの主催側)から、各声優事務所に対してオーディションのオファー、告知が行われます。
オファーと並行してオーディション日程などの募集要綱・キャラクター設定等、オーディション用資料も届けられます。
その2
エントリー声優の選定(声優事務所)
各声優事務所が、オーディションの内容やキャラクターなど様々な点を考慮し、オーディションに参加する自社の声優(応募者)を選びます。
そして声優本人と相談の上で、オーディションにエントリー。
あわせてオーディション要綱に沿ってプロフィール、ボイスサンプル(※)等の提出なども行われます。
※ここで2つ、知っておくべきポイントが2つあります(下記)。
その3
1次審査、2次審査など
オーディションの主催者様側が、審査通過者を絞り込みます。
書類審査、ボイスサンプル、場合によってはオーディション用台本読みなどにより、1次・2次オーディションの通過者を選定していきます。
(細部は各オーディションによって異なる場合があります)
その4
最終オーディション
いよいよ本番のオーディションです。
スタジオなどで、主催者側が用意した台本を使用しての実技審査や、自己PRなど、最終オーディションを行い、その審査結果は後日それぞれのプロダクションへと伝えられます。
この最終オーディションに合格した声優が、晴れてキャラクターの担当声優としてクレジットされるわけです。
声優オーディションにも大事!
ボイスサンプルとは!
ボイスサンプルとは、声優それぞれが作成する短い内容のお芝居を録音した音声サンプルです。
略して「ボイサン」などとも呼ばれます。
長さは数分程度と短いですが、声優というお仕事においてはもっとも重要な自己PR素材の一つです。
内容的には、声優が自ら得意とする(アピールできる)キャラクターの一人芝居を録音したもので、順番に2~3キャラ程度を収録しておくのが一般的です。
このボイスサンプルが、審査・選定する側にとっては「どんなキャラクターを演じられるか」「声質はどうか」「発声、滑舌や演技力は?」などの指標となります。
当学院でももちろん、ボイスサンプル作成のための自己アピールなども学びます。
出演オーディションについて、知っておくべき2つのポイント
先述の“声優事務所によるオーディション参加声優の選定”に関して、知っておくべきポイントが二つあります。
ポイントその1
希望すれば誰でも出演オーディションに参加できるわけではない
声優事務所に所属している声優であっても、その出演オーディションに対しての希望者が全員参加する事はできません。
各声優事務所が自社の声優の中から選び抜いた声優だけが、オーディションに参加できるのです。
では、なぜ希望者全員が参加できないのか。
それは、 オーディションに応募できる人数には限りがあるからです。
ポイントその2
多くの場合、オーディションは1キャラクターにつき、1社一人ずつ
多くの場合は、「一人のキャラクターに対して、エントリーは各社一人ずつ」それが出演オーディションの主な形なのです。中には1キャラクターにつき2、3人エントリー出来るオーディションもありますが、いずれにせよ限られた人数のみである事に変わりはありません。
ですから、マネージャーを始めとする声優事務所のスタッフは、声質、演技力、スケジュールなど熟慮を重ね、そのキャラクターのオーディション参加にふさわしい声優を選び抜いた上で、応募者としてオーディションに送り込みます。
これは、同じ声優事務所に所属されている大御所声優さんや人気声優さん達と同じステージに立ち、その中からオーディション応募者として所属事務所から選ばれる必要がある、という事でもあります。
- IAMグループのプロダクションは新人や若手が中心であり、出演オーディションを受けることができる確率は他社に比べてとても高い状態です。
そのため、新人でも多くの所属者がオーディションに参加、さらにデビューしています。
オーディション応募者に選ばれるには?
最後に、オーディションへの応募者に選ばれるためには、何が重要なのでしょうか。
声質?滑舌、発声などのスキル?演技力?
それらはもちろん重要です。ですがそれと同じように重視される点があります。それは礼儀と常識です。
世間一般に言えることですが、きちんとした挨拶を。
中でも芸能界は、挨拶はとても大切です。普段からしっかりとした挨拶ができるように心がけましょう。
遅刻は厳禁。これも社会人としての常識です。
想像してみてください。自分の遅刻が原因で、始められない収録。機嫌が悪くなる共演声優さん(大御所さんや大先輩を含む)、何度も謝罪して場を繋ぐ音響監督さん。次の現場への電話連絡を取りながら頭を下げる各マネージャーさん達、無駄に消えていくスタジオ使用料やスタッフさんの人件費…。考えただけで冷や汗が止まりませんね。
これから声優スクールに通う皆様、普段のレッスンから遅刻しないよう、前もっての行動を貴方の常識としてください。
オーディション応募者は、事務所を代表して参加するわけです。
常にそれを念頭に置いて行動しながら、声優として必要なスキルを伸ばし、オーディションに挑みましょう!