ドラえもんの声優やデザインの変更について
ドラえもんは、約半世紀前である1969年に子供向けの雑誌で連載がスタートした漫画作品です。夢があり面白味もあり感動的な要素も多くあり、子供にぜひ読んでもらいたい漫画であるとして爆発的な人気が出ました。さらに1973年にテレビアニメ化してからは、人気がさらに加速しました。いったん番組は終了したのですが、1979年に再びアニメ化され、以来今現在まで役40年もの長期間、放送が続いています。それほど長く続いてるわけですから、各キャラクターの声を担当しているキャストは時々変更されています。体調不良になって一時的に別の声優が代役を担うことになったり、あるいは数年に一度しか登場しないキャラクターであるため毎回異なるキャストが演じたりといった具合です。
しかし2005年に、メインキャラクターの一人であるドラえもんの声を担当していた声優が高齢による体調不良で倒れたため、一時的に代役を立てるのではなく完全に別の声優にバトンタッチをすることになりました。その他の声優にも高齢にさしかかっている者が多く、ドラえもんのキャストだけでなくメインキャラクターの全員にキャスト変更がおこなわれることになりました。
そしてそれを機に、キャラクターのデザインの見直しもおこなわれました。体つきや顔つき、服装など全体的なデザインが一新されたのです。見た目が今までと同じで声だけが違うということになると、多くの視聴者が違和感を覚えてしまう可能性があります。
ですから声の変更と共に見た目も大きく変更し、新しく生まれ変わったドラえもんアニメとして放送することにしたというわけです。ドラえもんはアニメ映画化もされているのですが、こちらもテレビアニメと同じく、キャストとデザインとが変更されて新しいものとなりました。
1980年に最初にアニメ映画化されてからは、毎年新たな映画作品が作られていたのですが、このリニューアル作業のため、2005年は制作も放映もおこなわれませんでした。2006年からは、新キャストと新デザインとで毎年放映されています。
リニューアル当初は、数十年前からファンであった人々はどうしてもある程度の違和感を覚えることになりましたが、小さな子供達にはすんなりと受け入れられました。その後10年以上経った今現在では、新キャストや新デザインは完全に定着しています。こうしてドラえもんは、連載開始以来50年経った今でも、次々に誕生する新しい世代の子供達に愛されているのです。