使用済みアニメ台本についての知識
使用済みアニメの台本には時として大きな価値を持つものがおおくあります。その作品の愛好家たちにとってのみならず監督や声優のファン、時には脚本家のファンなどが強く求めることがあるからです。近年では、某魔法少女アニメのサイン入り脚本が200万円以上の高値で取引されたこともあります。現在制作会社の中にはこれらの需要を見越して台本をDVDの付録や商品として販売する動きもあり、今後業界の新たなビジネスチャンスとして注目を集めています。一方で歴史的な有名作品の中には金銭取引や盗難などによる損失を防ぐため特定の文化団体などが保護をする、という形で保存されているものも多くあります。
実際に台本が盗みだされたこともあり、制作会社側がこうした販売の場を設けることは犯罪による被害を防ぐため、あるいは購買者同士のトラブルを防ぐ目的も少なからずあると言われています。
他にもセル画、筆記用具、小道具、音響機器など、こうしたサブカルチャー文化に関する物品は需要に対して供給が少なく、特に上記の物品に関係者直筆のメモなどがあるとその価値は跳ね上がり、プレミアが付くことも多々あります。トラブルを回避するための手段が制作会社の中でも模索されているのが実情です。
アニメの台本を求めるのは作品の愛好家たちだけではありません。
同業者、つまり作品制作に従事する人々が参考資料として求めることも多くあります。特にシリーズを重ねて長期間放送する作品の中には制作過程において過去の作品を見直す作業が多く行われますが、このとき過去作品の台本が売却されており一般人から貸与または購入しなおすという事も多々起こります。
また、制作に携わる人でなくともその養成学校などが教材として入手することもあります。特に声優の養成学校においては手本となる作品があるということで重宝されています。勿論、使用していたものがそのまま手に入る事は中々少ないので教育機関に属する人物の中に作品を見ながら書き起こしの作業を専門にする人がいたり、現物を複製したものを使用するのが一般的だそうです。
余談ですが、これらの模造品が本物としてネットオークションに出展されたり取引されることもあるそうです。また、小規模な制作スタジオにとってこれらの物品販売は重要な現金収入の一つとされていることも多く、そのため有名声優のサイン入り台本をあえて法外な値段で販売するという手法など時としてトラブルの原因として問題視されることもあります。